デジタル見本市参加レポート:DMEXCO①


こんにちは、アンサンブラウの青山です。

先日お知らせしましたが、ドイツでのリアル見本市=出展者と来場者が見本市会場で実際に対面できる見本市の本格的な開催は、来年、しかも大型国際見本市の多くは来年4月以降に再開する方向で進んでいます。

それまでの間、ドイツ・・・ドイツだけでなく欧州全体、そして世界的にも・・・マーケティングの中心的役割を持つのは、オンラインで開催されるデジタル見本市になります。と書くと、デジタル見本市はコロナ禍でのツナギのようですが、今後を考えると、コロナ前のリアルな形での見本市が再開する場合にも、デジタル見本市の良さはそのまま生かされるというのが大方の見方です。

今注目のデジタル見本市、先週、私達が関係する欧州デジタルマーケティング業界でのデジタル見本市に参加した時の様子をご紹介したいと思います。

 

私達が参加したのは、demexco(デメクスコ)という、欧州のデジタルマーケティング業界で重要度の高い見本市です。

正式名はDigital Marketing Expo & Conferenceで、その頭文字(expoとconferenceは最初の二文字)をとってD+M+EX+CO=DMEXCOという見本市名になっています。

デジタルマーケティングの見本市ながら、昨年まではほぼ完全リアルでの開催でしたので、今回がデジタル見本市初の試みとなりました。

 

参加申し込みは、リアル見本市と同じようにウェブサイトの専用ページから申し込みます。参加料はリアル見本市の時と同じく99ユーロ。

8月初めに始まった他業界のデジタル見本市の多くが、リアル見本市よりは低価格の参加料を設定していましたが、この見本市はデジタルマーケティングのプロとしての自信からなのでしょうか、価格据え置きでした。

 

参加申し込みが完了すると、開催日より前から、専用のサイト DMEXCO@homeにメールアドレスとパスワードでログインでき、概要を見ることができます。

 

© Koelnmesse/Fotograf

ログインして最初に出てくるのはこの画面です。

上から、ショーフロア、バーチャルカフェ、ライブセミナーの分類で表示されています。この他にも様々な機能がありましたが、この3つが、出展者が一番活用できるツールだと思います。

 

1.ショーフロア

© Koelnmesse/Fotograf

リアル見本市での出展ブースにあたります。

まず最初に、出展企業のリストが出てきます。デフォルトのタイルビューだと、上のような形で出展者のリストが出てきます。

リアル見本市のホール入口に表示されるフロアプランみたいですね。

スペースの大きさがそれぞれ違うのは、リアルと同じく、出展料金の違いです。

オプションのリストビューにすれば、スポンサー企業が最初に出てきますが、その後はアルファベット順に企業名が並びますが、基本はタイルビューで見る人の方が多いと思います。

興味のある企業をクリックすると、各社の専用ページにつながります。

 

画面上部はイメージ画像、次に企業プロフィール、ウェビナーのスケジュールに続いて、担当者が表示されます。上記の画面表示だと右側の欄の一番上に並ぶ顔写真が担当者で、それぞれクリックすると直接に連絡をとることができます。公開が許可されている上記のアドビ社の場合、なんと担当者が100名以上!

表示形式を変えると、各担当者の部署名、役職名も表示されるので、ご自分の興味に最も近い担当者を選ぶことができます。

担当者名の下のメディア(Media)の欄には、自社の案内や紹介動画、カタログ等があり、訪問者は自由に閲覧できます。

来場者から訪問者、例えばちょっと覗いただけ、というレベルの訪問者であっても、直接連絡をすることが可能な場合もあります。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、EUの個人情報取扱規制は大変厳しく、正式な許可をとった場合にしか直接的なコンタクトは許されません。

ただ、デジタル見本市の場合、この点は通常のウェブ環境より少し緩和されているように感じました。参加申し込みの際に、どのレベルまで個人情報を共有してもよいかの選択をするシステムになっているので、その時の選択により、コンタクトをできる来場者は限られるかもしれませんが、実際、見本市に参加する人の多くは、自らコンタクトする先を求めてきているわけで、現実的には、ほとんどの来場者へのコンタクトが可能であるのではと考えられます。(これは見本市や業界の種類によって異なるかもしれません)

 

2.バーチャルカフェ 

「バーチャルカフェ」と名付けられた、デジタルマーケティングに関する様々なテーマごとのページが設けられていて、それぞれ、そのテーマに関連する出展企業や団体が主催しています。カフェということで、ゆったりした雰囲気で参加者同士のネットワーキングに生かしましょう、というのが公の主旨ではありますが、実際にはスポンサー企業のおかげで成り立っている機会です。進行役はスポンサー企業の担当者が務め、自社のショーフロア(出展ブース)への誘導につながるような、出展者との相互コミュニケーションを目指す場です。

私が参加したバーチャルカフェは、もっと多くの参加者がいて一人一人のマスはうんと小さくなっていました。写真は主催者が公開用に準備してくれたもので画像がとても綺麗ですが、実際には、人によっては暗ーい画面になってたり、これで良かったの?と思ってしまうような背景や、どうも自分が写っていることに気づいていないんじゃないかという方もいらっしゃって、リラックスして参加できる環境でした。右側のチャット画面は補足的に使われていて、音声が主体のコミュニケーションになっています。

 

長々と書いてしまいましたが、イメージが伝わっていると嬉しいです。

デジタル見本市の3番目の柱、ライブセミナーについては、次回、近いうちにご紹介したいと思います。