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早い時期から環境問題への取り組みを始めていたドイツ。見本市でのサステナブルな取り組みについて紹介します。
ドイツの見本市業界では現在、2025年を到達期に気候中立を目指して進んでいます。
気候中立(=クライメイト・ニュートラル)は、日常生活や製造工程などの活動で排出される温室効果ガスと同じだけの、吸収量やその他の削減量を実現し、差し引いて実質ゼロにするという環境保護への取り組みです。
そのために、まずは2025年までに再生可能エネルギーの使用率100%を目指し、ドイツ見本市業界での入札要件にも持続可能性への取り組みが含まれるようになりました。
出展企業に対する持続可能性要件は現在ありませんが、ドイツ見本市への出展企業にも、次のような姿勢を奨励しています。
1.展示ブースのデザイン・設営
・以前に使用した展示品や装飾を再利用しながら全く異なるブースとして演出
・リアルにもハイブリッドにも対応できる多機能なブースデザイン
・異なる場所でも再利用が可能な形で見本市ブースをデザインする
・ブース用家具や部品は再利用を基本とする
・印刷による大型ポスターは、映像パネルに移行
・再利用またはリサイクル可能な素材の活用
2.その他
・見本市参加者の移動に合わせた現地の公共交通運用
・運搬物を取りまとめることで効率化、同時に包装用ごみの削減を目指す。
・ブース設営業者との事前打合せがオンラインミーティングに移行
・ケータリングの食材は季節のもの、その土地のものを使い、再利用できるカトラリーが基本
取引先企業候補の中には、取引先企業の要件に、再利用可能な素材を採用しているなどの持続可能性への取り組みを含んでいたり、重視していたりする企業もあります。
海外、特に欧米へのビジネス展開では、すでに環境保護への取り組みが取引先選定のひとつのポイントになってきています。
環境保護への取り組み姿勢としてアピールできる点は、出展ブースでも商談でも、しっかり強調されることをおすすめします。
デジタルとサステナビリティ
見本市を含むビジネス全体でデジタル化が進む中、持続可能性の促進が期待できます。
デジタルデータは紙の情報管理よりも長期利用が可能であり、またビデオ会議等の普及で出張が減り、移動エネルギーを節約できるなど、デジタル化には持続可能性へのプラス面もあります。
ただし、必ずしもデジタル化が持続可能性を保証するわけではありません。
デジタル化による大規模な電力消費や電化製品の劣化の加速といった課題も生まれつつあります。
企業は、より総合的な視点からビジネスの持続可能性に取り組む必要があります。
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