7.ドイツ見本市でのコミュニケーション②見本市前のコミュニケーション

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では、見本市開催前のコミュニケーションについて見ていきましょう。

 

1.見本市開催前のコミュニケーション

見本市開催前の段階で最も重要なのは、ターゲットグループをいかにひきつけられるかです。そのためには、来場者の訪問企業リストに載ることが必須です。

「候補」になるだけであれば簡単なように聞こえますが、現実的には、非常に難しいです。来場者は限られた時間を効率的に使うため、スケジュールをぎっしり埋めています。

そのような忙しい来場者と、見本市開催中に日時を設定してアポイントメントをとることは至難の業です。

例えば時間は決められなくても日にちだけでも了解をもらえれば、ひとつ前進です。

さらに時間も大体であっても決めてもらえれば、商談が良い方向に進む可能性はぐんと高いと考えられます。

ただ、もしそれが難しい場合でも、できる限り来場者が事前に見たり聞いたりする情報を提供できるように努める事が大切だと思います。

 

デジタルの普及に伴って、事前に出展企業の情報をオンラインで収集する来場者が増えてきています。

事前のオンラインでの情報提供で少しでも印象を与える事ができていれば、見本市当日の会場で、事前の情報と整合性のとれた商品展示で来場者を惹きつけることにつながります。

外国語でのウェブサイトや見本市主催者による出展企業データベースの登録情報など、外国語のクオリティが低いままでは、せっかくの素晴らしい商品の魅力が伝わりません。

外国語での情報発信はしっかり力を入れるところです。

弊社ではネイティブによる現地の人の心にしっかり届く表現でのウェブサイト、企業情報の翻訳で大変ご好評いただいています。お気軽にご相談ください。

 

アポイントメントを取得するためには、メールや手紙、電話といった方法だけでなく、LinkedInやXingに設定された特定の見本市グループも活用できます。

 

新規顧客候補となる来場者をブースに呼び込むには、ターゲットとする顧客像を明確にし、その顧客像にアプローチするのに最も効果的な方法を模索しましょう。

ここで少しご紹介すると、例えば日本企業と比較すると、ドイツ企業との新規アポイントメントのハードルは一般的にかなり高いです。

日本企業の担当者であれば、もし自社が求めているものとぴったり合わない商品やサービスであっても、まずは時間を少しとって会ってみよう、と可能性を探る場合が多いと思います。対して、効率的な時間の使い方を最優先する傾向のドイツ企業担当者は、そのような場合、時間をとってアポイントメントを受けるのは非常に稀です。

「とりあえず話を聞いてみよう」という姿勢はあまり期待できないのがドイツの傾向です。

ただ一方で、自社製品のターゲットを明確にした上で、そのターゲットとしてぴったりな企業にアプローチする場合は、非常に熱心に答えてくれるのがドイツ企業です。

ミスマッチではない、ベストマッチなターゲットにアプローチすることがドイツ、そしてヨーロッパを主とする海外市場では非常に重要です。

 

さらに、

・ターゲットにブースまで来てもらう最善の方法は何か?

・どのメディアや方法で情報を伝えるのが最も効果的か?

といった点についても検討しましょう。

 

ドイツ見本市での招待状

Eメール等のデジタル版、郵送用、リマインダーのハガキなど、配布方法それぞれに合わせてコンセプトとメッセージの内容を決めましょう。

送付方法として最も手軽なのはEメールでの招待かもしれません。

ただし、Eメールでの招待は、すでにコンタクトをしたことがある人には有効でが、全く初めて連絡する場合は不向きだと思います。

 

まだ海外でのコンタクト先はあまりないので、社外から送り先を集めたいとお考えの場合、送り先の情報源として、ドイツ見本市産業連盟が紹介しているものをご参考まで記します。

 

・見本市主催者の見本市データベース(可能な場合)

・関連協会・業界団体の会員リスト

・専門出版社の住所資料

・関連業界グループのネットワークの連絡先情報

・プレスメーリングリスト

・住所販売業者

 

先にドイツ企業との新規アポイントメントのハードルが高いと書いたことと重なりますが、こうした社外から入手した宛先データに新規にアプローチする場合の成約率はかなり低いと考えておく方が良いと思います。

見本市の来場者は、限られた時間で自社にとって最適な企業を慎重に選定しています。初めてのアプローチであればなおさら、どういう点がそのターゲット企業にとってメリットがあるのかを明確に、短い説明で伝える事がとても重要です。

新規アプローチの難しさを実感すると、出展ブースに出向いてくれた来場者とその後も関係を維持し育てていくことがいかに大事かがわかります。

見本市後のフォローアップは、本当に本当に大事ですので、見本市前の働きかけ同様、しっかり注力していただきたいと思います。

 

また、社外から入手するデータは、社内データ以上に精査が必要です。最新のデータであるか、重複がないか、自社商品に合った企業データなのか等チェックしましょう。

多くの場合、データベースの精度は粗く様々な落とし穴があり、ボタンひとつで簡単に正しいデータが手に入るわけではありません。データ収集には十分な時間的余裕を持たせてましょう。

ヨーロッパは日本以上にプライバシー情報保護について敏感です。アドレスを購入または使用する場合は、データの品質、法的データ保護規制、プロバイダー規制を確認し、遵守してください。

 

招待状に含むべきポイント

招待状には次の点を忘れず載せましょう。

 

・見本市名、会場、日程

・出展するホール、スタンド番号

・アポイントメント設定用の自社連絡先(できる限り詳細に)

・製品・サービスに関する情報

・自社情報の詳細(電話、Eメール、ウェブサイト)

・入場引換券を用意する場合は、その請求方法や発送方法について

・出展ブースへの最短経路を示す案内

 

その他、ホールプラン、開催地のホテルや都市情報、製品デモンストレーションや専門家による講演会などの興味深いイベント情報を記載した来場者案内チラシを作成し同封するのも効果的です。

招待状の文面や文頭のメッセージは来場者の興味を惹くのに大切です。

弊社ではご希望の言語に合わせて、見本市招待状を作成するサービスを提供しています。どうぞお気軽にお問い合わせください

 


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